青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第17章 守る騎士
と思った矢先。
「諦めるな。勝つぞ…必ず!!」
「木吉!!」
こんな時に、鉄平のフォロー。
紫原のダンクは二人に弾かれ、またもや誠凛カウンター。
だが、紫原の戻りも早い。
「(まさか…)」
一つの仮定が頭をよぎった。
「(紫原も…ゾーンに入ってる…?)」
確信はないが、もしそうだとしたら陽泉の勝算は一気に上がる。
それに、火神のゾーンはもう限界だ。
「(よし…このまま行けば…!)」
「俺たちは勝つ!!」
限界もいいとこの火神が最後の力を振り絞る。
「みんなの想いを背負って決めんのがエースだ。限界なんていくらでも超えてやる!!」
そう言って、フリースローラインから大きく跳んだ火神。
「レーンアップ…!?」
それにしてはあまりにも前への飛距離が足りていない。
高さがあるにしても、これは失敗…!
だと思っていた時、火神はエアウォークで宙を歩き、紫原の上からボールを叩き込んだ。
「ダンク…!?あそこから…!!?」
私は驚きを隠せない。
しかも最悪なことに、今ので逆転された。