青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第17章 守る騎士
火神の3Pシュート…だが、ゾーンが切れてきたのかリングに弾かれた。
「リバウンド!!」
「おおおお」
「なんだと!?」
劉とアゴリラが跳んでいたにもかかわらず、鉄平が不利な体勢からボールをつかみ取る。
「木吉!!」
ボールは4番の手に。
これは…3P!?
残り21秒…ついに点差は1点にまで詰め寄られた。
しかも、こんな時に限って例の厄介なDF陣形。
スローインすらままならない様子の劉。
「よこせ、劉!!」
アゴリラが叫び、劉がボールを出した。
パスを受けたアゴリラはボールをぶん投げ、氷室まで届く。
氷室は4番のDFをフェイクでかわし、紫原にパス。
「止め刺してやる!!」
ゴールに向かって跳んだ紫原。
そのブロックに跳んだのは火神だ。
「…行け。もうパスはいい。ここで決めるのがお前の仕事だ」
紫原はこれまでのように氷室にパスを出すことなく、火神を押しのけるように渾身の力でボールを押す。
ここまま行けば、押し切れる…!