青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第17章 守る騎士
試合は再開。
氷室と紫原の連携攻撃。
誠凛は悉くつられるが、ボールが返ってきた氷室の前に立ったのは火神でなく鉄平だった。
「…悪いが…火神でなければ止められないよ」
陽炎のシュートを構える氷室。
鉄平は一度目のリリースのタイミングで跳ぶフェイクを見せるが、氷室が読み勝つ。
このまま一度目のリリースで撃てば、氷室の勝ちだ。
「…分かってたよ。読み勝てないことは。おそらくフェイクが通用しない君には端から勝ち目はなかった。だから負けることにした。二度目を止めようとして失敗する方で、陽炎のシュートはその性質上、一度目のリリースは最高点に達する前にする必要がある。つまりリリースポイントが低い一度目に限れば高さが劣る選手でも届くのさ…!」
鉄平が言い終わると同時に、4番が氷室に跳びかかる。
「な…」
「日向!?だと!?」
シュートは弾かれた。
一気に誠凛カウンターに持ち込まれる。
「止めろ!!ここは絶対にとらせるな!!」
雅子ちゃんも叫ぶ。