第16章 挨拶を。

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後半戦、雅子ちゃんの予想通りに誠凛は黒子を下げ、さらにトライアングルツーの陣形で来た。

ここまでは、全くの予想通りだ。


「…ったく。んな急にやる気出すなっつーの！厳禁すぎんだよ…おらよ！」


福井ちゃんのパスは氷室に。


「待たせたな…エンリョなくやろーぜ、タツヤぁ！！」

「いい眼だ。安心したよ。試合前に言ってたことは本当みたいだね…だが勝つのは俺だ、タイガ！！」


まさしく氷室と火神の因縁の対決。

空気が張りつめているのが、こちらにまで伝わってくる。

そして、氷室が動き出した。

巧いの一言に尽きるシュート…のフェイク。

火神もすぐに立て直し、４番との挟み撃ち。

だが、氷室のその流れるような鮮やかすぎるシュートに、誰もが動きを止める。


「っらあ！！」


シュートが決まり、氷室は声をあげる。