• テキストサイズ

青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】

第4章 痛いほど




部室の端の窓際で、欠伸をしながら事の成り行きを傍観していた私は、キョトンとした顔になる。


「そーゆーことは選手間でやりなよ。マネージャーに意見求めんな」

「鈴佳だから聞いてんだろ」


「鈴佳だから」。

こんな私に一体何の期待を持っているのか。

私はバスマネ界最強の藍川でも桃井でもない、その格下に引きずり降ろされた敗者だと言うのに。

そんなことを私が考えていることを知らない部員は、全員私に視線を集める。


「…こないだの練習試合でもやったんじゃないの?PF」


私は溜め息を吐きながら、渋々答えた。

つい先日の練習試合(私はサボりのため不在)で、アゴリラは雅子ちゃんの指示で元来の己のポジションではないPFとして、試合に出ていたらしい。


「ゴリラなだけあって体格はいいんだしさ。当たり負けはしないでしょ?それにCは紫原、SFには劉もいる。インサイドを巨人三人で固めればいいんじゃない?」

「ゴリラは余計じゃが…なるほど」

「ちょっと待てよ!!」


アゴリラが私の意見に感心するように、表情を緩めていると、一人の三年部員が声を荒げて叫んだ。

/ 463ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp