青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第14章 雪ウサギ
*
翌日の放課後。
バスケ部は練習前に部室で緊急ミーティングを開いた。
「学校側と交渉した結果、別日に再度『奉仕活動』を設定してもらえることになった」
「「「おおーっ」」」
「監督、ありがとうございます!」
雅子ちゃんの言葉に感嘆の声をあげる部員一同。
それを代表して、アゴリラがお礼を述べる。
すると、それに雅子ちゃんは「私の力ではない」と答える。
「昨日の保育士さんたちが、熱心に学校側に説明してくれたんだ、雪像が作れなかったのは、行方不明になった園児の捜索を手伝ったのと、園児たちが破壊活動に走ったからだとな」
「そうだったんですか…」
保育士さん…!ありがとう…!
いまじゃ、アンタらが女神に見えるよ!!
「監督。それで新しい『奉仕活動』と言うのは?」
氷室が問いかける。
「それも彼女たちが用意してくれた。我々がWCに専念できるようにと、さして手間がかからず体力もそれほど使わない活動を、学校側に提案してくれたんだ」
「そりゃぁ、有難い。どんなことですか?」
「これだ」
アゴリラが、その『奉仕活動』の内容を問いかけると、雅子ちゃんは持ってきた紙袋の中から、大きな鬼のお面を取り出した。
それを見たバスケ部一同…特に秋田出身の部員に衝撃が走る。