• テキストサイズ

青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】

第14章 雪ウサギ




ああ、神様。

これからは毎月のミサをもっと真剣にやりますから、どうかムショ行きだけは勘弁してください。ホントにこれマジで。


「出て…きたっ…!……って、え?」


漸く雪山をかき分け、黒いモノの本体が見えてきた時。

私は息をあげながらも、素っ頓狂な声をあげた。


「「「「……」」」」


私の願いが届いたのか。

出てきた黒いモノの正体が「あっくん」でなかったことに安堵の息をつくと同時に、私たちは声を発することもできずに、その物体を見つめる。


「…は?…ブラック…ペッパー……?」


福井ちゃんが声にならない声で呟く。

私たちがこの数分間もの間、必死にかき分けた雪山から顔を出したのは、ブラックペッパー味のポテチ。

絶対、紫原のじゃん!!

私たちは瀕死の体で、その場に倒れ込む。


「な、なんじゃ……」

「…そ、それより……あれ見るアル…」


力なく劉が向こうの方を指さす。

私と福井ちゃん、アゴリラは、その指先をゆっくりと目で追って、ギョッとした。

園児たちが、私たちが折角作った雪像を悉く破壊していたのだ。


「え…う、そ…」

「…マジ…かよ…」


今更、破壊魔と化した園児たちを止める気力も体力も残っておらず、更には既に残っている雪像もない。

え……これ、どーすんの。

/ 463ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp