青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第14章 雪ウサギ
「ぬわぁぁぁぁぁぁぁ!?」
アゴリラは叫び、次の瞬間には、膝をついて雪山をかき分け始めた。
それを見た私たちも、慌ててそれに倣い屈みこんで雪山をかき分ける。
「「「死ぬなぁぁぁぁぁぁ!!」」」
アゴリラ、福井ちゃん、劉が悲鳴に近い声で叫んだ。
「な、何で積み上げる時に確認しなかったワケ!?馬鹿なの!?普通気づくでしょ!?」
「んなとこにガキが倒れてるなんざ思わねーだろ!!」
黒いモノの周辺を必死にかき分けながら、私は声を荒げる。
ホントに馬鹿なの!?
ねぇ、馬鹿なんでしょ!?
「もし死んでたら、単位どころじゃないアル!!」
「それどころか全員檻行きじゃ!!」
「アゴリラは慣れてるからいいかもしないアル。けど、ワタシたちは絶対に嫌アル」
「劉!今はふざけてる場合じゃないから!!」
数分の間。
休むことなく、私たちは必死に雪山をかき分けた。