青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第14章 雪ウサギ
保育士さんが言うには、そのいなくなった「あっくん」を探すのは勿論だが、他の園児たちの様子も見なくてはいけないため、手が足りていないという。
「その『あっくん』の特徴は?」
「五歳の男の子だってよ。年齢の割に背が小さくて、今日は黒いダウンを着てるらしい」
劉の問いかけに、福井ちゃんが答える。
「…特徴まで聞いちまったら、放っておくわけにはいかないな。全員集合!緊急事態じゃい!」
アゴリラは声を張り上げ、せっせと働くレギュラー陣を集めた。
「園児が一人いなくなったらしい。各自捜索範囲を割り当てるから探してほしい」
アゴリラが集まったレギュラー陣に事情を説明し、該当の男の子を見つけたら福井ちゃんかアゴリラに連絡する、ということで、それぞれ捜索に当たった。