青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第14章 雪ウサギ
…相当疲れたんだ、と分かるその様子に、私の顔は引き攣る。
うん。やっぱ、早く終わるなんてありえなさそう。
「何かあったんですか?」
二人の物言いが気になった氷室は問いかけた。
「一言じゃ言えんのだが…まぁ、多分今年も会えるじゃろ。楽しみにしとけばええ」
「そーゆー思わせぶり、うざいアル」
笑って言ったアゴリラに、劉は棘のある言い方で言った。
それにアゴリラは再び項垂れた。
*
目的の緑地公園に到着した私たち。
そして、早くも、先程福井ちゃんたちが言っていた「アイツら」と遭遇を果たした。
「私…子ども苦手なんだけど…」
公園に遊びに来ていた、保育園児たちだ。
小さな彼らにとって、巨人集団のバスケ部が雪をかき集めては雪だるまを作るという行為は興味深いことであったのか、わらわらと私たちを囲みこむ。