• テキストサイズ

青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】

第14章 雪ウサギ




私がそう思いながら斜め前を歩く紫原を見上げると、氷室がその紫原の顔を覗き込む。


「…アツシ」

「何?」

「意外と雪像作り、楽しみでしょ?」

「……別に、そんなことないし」

「そう?」


氷室がそう言うと、紫原はプイっと顔を背ける。

こーゆーとこ、ホント子どもみたい。


「俺は結構楽しみだけどな」


そして、氷室はホント紫原の保護者。

それはもう。私と劉以上に。


「そんなこと言ってられるのも、今のうちだけだぞ。ありゃ、単なる重労働でしかないっ」


氷室と紫原の会話を聞いていた福井ちゃんが、二人を振り返り口を挟んだ。


「福井さんは、前にも雪像作りしたことあるんですか?」

「俺と岡村はな」


氷室が問いかけると、福井ちゃんが答える。


「わしらが一年ん時も、試合と奉仕活動日が重なってな。そん時も雪像作りじゃった」


へぇ…初耳。

三年が内容を知ってるってことは…案外早く終わるかも?


「汗かくわ、足場悪いわ、散々な目にあったよな」

「だなぁ…あとはまぁ、アイツらがのう…」

「ああ、ありゃねーよな」


アゴリラと福井ちゃんは、その時のことを思い出しながらうんざりした表情で溜め息をつく。

/ 463ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp