青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第4章 痛いほど
ん?てか、おかしくね?
何で部活に行ったこととか、サボらなくなったことを怒られてんの?私。
「練習中もワタシたちより紫原の方に気にかけて見てるアル。鈴佳特製メニューだって…紫原の方が多いし細かいアル!」
「……」
何で私怒られてんの?マジで。
「劉」
「何アル」
「嫉妬?」
「は?!」
いや、だってさ?
なんか言葉の節々がそんな感じするんだもん。
劉は顔を真っ赤にして、ふしゃーっと猫のように威嚇した。
「何ふざけたこと言ってるアル!誰が紫原なんかに!!」
「じゃあ、何をそんなに怒ってんの?」
全くわけのわからない私は、首を傾げて劉に問いかけてみる。
が、劉は何か言いたげにしてはその言葉を飲み込む…という行動を繰り返すだけ。
「~~~っ喏!去練習!(ほら!練習に行くアル!)」
「いや、何言ってんのかわかんないから」
劉は怒ったり焦ったりすると、極稀だが母国語で話す時がある。
ぶつけようのない何かに対して怒った様子の劉は、私の手を引いて教室を出て行く。
私も、足が縺れないよう気を付けながら、劉の後を追った。