青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第13章 次こそは
それより、私は真の言葉の方が気になって気になって仕方ない。
―― 『お前の敵が藍川や桃井だけじゃなくなるって話だ』
―― 『「幻の六人目」って覚えてるか?』
何が言いたかったんだろう…。
誠凛…。
私が知っているのは、『無冠の五将』の鉄平が居ることと氷室が叩き潰したい弟が居ることだけ。
大したことはない。まだ無名のチーム。
なはずなのに…何。
この胸騒ぎは…。
「鈴佳。置いて行くアルよ?」
「え?あ、ああ。うん、今行く」
どこか引っ掛かるモノとザワつく胸を抑えながら、私は彼らを追いかけた。