青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第13章 次こそは
負けた…負けた…真が負けた……?
「はぇぇえええ?!」
『うっせーよ』
私が声を張り上げるて驚くと、私の周りに居た彼らは肩をビクッとさせ、「何だ何だ」と私の様子を窺う。
「ま、負けただぁ?!真がぁ!?アンタそれでも『悪童』かよ!」
「何だよ鈴佳。霧崎第一は負けたのか?」
電話中の私に福井ちゃんが問いかけるが、私はそれを「シッ」と人差し指を顔の前に出した。
つか、今はここに居るアンタらに構ってる余裕はないんじゃい!
『負けたモンはしょーがねーだろ』
「そーだけど…えぇ…マジで?」
『マジだよ』
何だよ…負けたのかよ…。
久しぶりに会えると思って楽しみにしてたっつーのに。
私は肩を落とした。
すると、そんな私を見た福井ちゃんは、「東京代表はどこか聞け」と口パクで伝えてくる。
「…で?東京代表はどこなワケ?」
霧崎第一が負けたとなると、もはや考えなくとも分かりきったその答え。
それでも私は、副主将からのご命令であるので、真に問いかける。
『秀徳と誠凛だ』
「やっぱり…」
『それより鈴佳』
真からの答えを聞いた私はふぅと息を吐く。