青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第13章 次こそは
けど、たったそれだけで紫原がそう予測するのには、少し違和感を覚える。
「誠凛にはタイガが居るからね」
「誰アル」
「俺の弟だよ」
血は繋がってないけどね。と氷室は付け加える。
ああ。夏に話してた叩き潰したいってアレか。
氷室がそう言うなんて、相当実力があることを認めてるんだね。
「ソイツもだけどー誠凛には黒ちんも居るしー」
「はあ?黒ちん?」
それこそ誰だよ。
「枝ちんは一回会ってるはずだよー?てか、直接やったし」
「やったって…」
紫原に言われた私は、遠ーい遠ーい記憶を辿ってみる。
えーっと…確か前に紫原が元チームメイトだって言ってたのは覚えてる。
ってことは、帝光出身でしょ?
それも『キセキの世代』と同年。
私が帝光と戦ったのは、思い出したくもない最後の全中だけだから…。