青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第12章 帰れって
私は呆れかえって、哀れな目をその彼女に向ける。
「まぁ…そーだね。アンタがマネージャー辞める、ってんなら行かせてやってもいいけど?」
「はあ?何でアンタが上から目線なワケ?女王様に対する口の利き方には気を付けな」
「まだこの状況分かってないの?もしかして馬鹿ぁ?」
「そっくりそのまま返してやるよ」
いつまでも飄飄とした顔のままの私が気に入らなかったのか、目の前の彼女の表情がどんどんと険しいモノに変わっていく。
オイオイ…ただでさえブスなのに、もっとブスになんぞー。
なんて思いながら、私は口角を上げる。
「お前…ホントに何様のつもりだよ。バスケ部辞めろっつってんの」
「何で」
「アンタ…中学ん時に帝光の藍川と桃井にボロ負けしたんだって?」
目の前の彼女は口角を上げながら言った言葉に、私は眉を少し顰めた。
「あ、マジな話なんだぁ。どーせ今でもあの二人には勝てないだからぁ…辞めなよ」
「アンタに関係なくない?私より資質ないアンタには」
「関係大アリなんだよ!辞めろっつってんのが分かんないの?!氷室君の周りをちょろちょろしやがって…目障りなんだよ!!」
声を荒らげながら、目の前の彼女は大きく手を振り上げた。