青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第12章 帰れって
「へぇ…やっぱりそーゆーこと」
資料室の中には、先生らしき人なんてどこにも見当たらない。
代わりに数人の女子生徒たちが居た。
「まんまと騙されてのこのこついてくる来るなんて、馬鹿だね」
「誰に向かって口利いてんの」
私を騙しここまで連れてきた彼女が、私に振り返って笑ったのを見て、私は声を低くして睨む。
「はあ?何?圧倒的にアンタが不利だってこの状況分かんないの?」
「もしかしてそれも虚勢?いつまで持つかなぁ?」
クスクスと資料室内に笑い声が響く。
パッと見渡したところ、ざっと十人くらいだろう。
ははーん。ここで私をぶちのめしたいってワケだ。
「で?こんな大人数で何か用なワケ?さっさと終わらせてよね。私も部活あんだから」
私は虚勢とか、そんなのじゃなくフッと笑い、近くの机に腕を組みながら腰掛ける。
それを見た女子生徒のうちの一人は私の前まで歩み寄り、私の顔を覗き込んだ。
「行かせるワケないじゃん」
だと思いましたよ。
ホンット。とことん暇なのね、アンタらは。