青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第12章 帰れって
そう思っている内に、私は半ば引きずられつつも劉に連行された。
「あれ?氷室は?」
「紫原を迎えに行ったアル」
「ついに紫原にもお世話係という名の監視役がついたか」
「お前が言うなアル」
部の中では少し浮いた存在だった紫原。
私や劉、福井ちゃんにアゴリラはよく一緒に帰ったりしていたから、そんなことはなかったけど、それでもやっぱり一歩引いた位置に居た。
そんな紫原の面倒を見てくれるのが氷室で、氷室が入部してからは紫原も結構部に馴染んできたご様子。
私に劉がついているのと同様に、紫原にもお守りがついた今日この頃だ。