青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第12章 帰れって
今回のような件…知っているのはアゴリラだけだ。
もし、他の福井ちゃんや劉たちに知られてしまえば、きっとアイツらは責任を感じてしまうだろうから。
ただ、もしも何かあった時のために誰かしらに言っていないと…と言うことで、主将のアゴリラにだけ言ってある。
そして、アゴリラには「他の誰にも言うな」「言ったらマジで退部する」と脅して、口止めをしている。
「あ、鈴佳戻ってきた」
教室へ入れば、加奈子がケラケラと笑いながら迎える。
「大丈夫だったー?何もされてない?」
「この私が何かさせるワケないじゃん」
「確かにそーだけど。これでも心配してんだよ?」
「心配ないって。今までも大事にはなってないんだし?逆に屋上の鍵閉めてきてやったわ」
私はそう言って、笑いながらも心配する加奈子に微笑んで見せた。