青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第12章 帰れって
そして、彼女らを真っ直ぐに見据えた。
「応援してくれるのはとても有難いよ。けど、今鈴佳が言った通りだ。練習の邪魔をするようだったら、俺も許さない」
「氷室君…」
そう言った氷室の目は、夏休みに見たモノと同じくらい怖い目だった。
氷室に言われた彼女らはシュンと項垂れる。
そんな彼女らを見た福井ちゃんと劉、紫原も、目を合わせてから、彼女らに向き直る。
「俺も氷室に同感だ。こんな風に来られても迷惑なんだよ」
「俺らはアンタらと違って、遊びでやってるワケじゃないんだよねー」
「これ以上。ワタシたちや鈴佳の邪魔をしないで欲しいアル」
おーおー。よく言ったよ、アンタら!
最初からそう言ってれば、もっと早くに解決したかもしれないけどね!
すると、「それともう一つ」と劉が付け加えた。
「ワタシたちのマネージャーは鈴佳一人で十分アル。他は誰も要らないアル」
「そんな…」
「もし…今のことで鈴佳に何かしようモンなら、俺らが黙ってねーから」
冷たく言い放たれた言葉に、彼女らは返す言葉もなく、背を向けて帰っていった。