青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第12章 帰れって
夏休みも終わり、二学期が始まった。
それと同時に、ここで一つ。
問題…と言うか、困ったこと…と言うか。
「氷室君って帰国子女なの?」
「彼女は?彼女居るの?」
「どんな子がタイプ?」
「劉君と同じバスケ部なんでしょ?今度応援に行っちゃう!」
クラスの女子の大半…だけでなく、他のクラスや学年の違う先輩後輩たちまで私たちのクラスへ足を運び、とある人物を囲っていた。
その中心に居るのは氷室だ。
「なーんで同じクラスかなぁ…」
その様子を私は頬杖をついてぼやいた。
「いーじゃん。目の保養になるし」
「イケメンだとは思うけど、休み時間の度に毎回こんなんだったら面倒じゃん」
ここは私たちのクラスなのに。と私が付け加えると、加奈子は苦笑いを浮かべる。