青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第11章 うぉー?
何が何か分からず、私は聞き取れた単語を繰り返して、再びしゃがみ込む。
「想一直在一側。但是、因為不知不覺離開是我…所以、用這樣的方法以外不能傳達」
「りゅ、劉?何言ってんの?」
私が中国語で話されて分かるワケもなく、問いかける。
それでも劉は、私の問いには答えず、続ける。
「儘管如此、一直思想在你」
「……」
劉は、ホント…なんて切ない顔なんだろう…ってくらいの表情で微笑む。
今のこの状況がワケ分からず、私はそんな劉を訝しげに見ることしか出来なかった。
「ねぇ、劉。今…何て言ったの?」
「鈴佳には教えないアル」
「あ、分かった!悪口だな!」
「やっぱり鈴佳は馬鹿アル」
「鈴佳」
私が分からないからって、面と向かって中国語で悪口でも言ってるんなら、顔面パンチでも喰らわせないと。
なんて思いながら私が拳を握っていると、氷室が私を呼んだ。
「あちらで監督が呼んでいるよ」
「え、マジで」
「明日の練習試合のことで話があるらしい」
「はぁ…りょーかい」
今年の勝負はお預けか。
っつっても、一回は負けてるんだけどね。
私は立ち上がり、雅子ちゃんの元へ向かった。