青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第11章 うぉー?
と、言いつつも、この部の中で雅子ちゃんに対抗できる強者が居るワケもなく。
私たちは雅子ちゃんに言われるがまま、近くの雑木林まで連れていかれた。
つか、何で都合よく雑木林なんてあるんだ。
「さあ、くじを引け」
ペアを決めるために沢山の紙切れが入った箱を取り出す雅子ちゃん。
端からやる気だったな、これは。
渋々くじを順に引いていく我らがバスケ部部員たち。
そして、最後に私の前に雅子ちゃんはそれを差し出す。
「え?私もですか?」
いやいやいや。
私も部員ですけど、選手じゃありません。
ただのか弱いマネージャーです。
「当たり前だ」
「な、何で…」
「枝尾はうちの部で、紫原と並ぶほど気合が足りん」
「……」
さっさとくじを引け。と言わんばかりの威圧感に、私も渋々箱の中に手を入れた。
と、言っても、最後の私が引く時には残り一枚。
「同じ数字の者とペアを組め」
私は…10番か。
誰だろ…面倒な奴とペアはやだな…。
まあ…残り物には福が…
「枝ちん10番?俺もー」
無かったーーーっっ
「む、紫原」
間延びした声に、私はぎこちなく振り返った。