青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第11章 うぉー?
*
二泊三日の夏合宿。
初っ端から思いっきり機嫌の悪い私は、自室に籠ってサボってやろうともしたが、ここは規則の厳しい寮ではないため、毎度誰かしらが部屋を訪れては引きずられて練習に連行された。
心底気分の悪い夏合宿だ。
だが、それも明日の練習試合さえ乗り切れば終了。
さっさと終わってしまえ、と心から願っていた合宿二日目の夜。
「肝試しでもするか」
ミーティングを終え、解散。となるのを待っていた私たちに、雅子ちゃんは唐突に言い放った。
「監督?急にどうしたんですか?」
動揺を隠しきれず、アゴリラが雅子ちゃんに問いかける。
動揺を隠しきれないのはアゴリラだけでない。
私たち部員一同、全員だ。
「うちの部は気合が足りん奴が多い。ならば、これを機会に根性を叩き直すのも悪くない」
「肝試しで精神を鍛えるって…」
「何だ。文句でもあんのか?」
「イイエ。滅相モゴザイマセン」
オイ、アゴリラ!!
そこで押し負けんな!馬鹿か!?