青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第11章 うぉー?
ちくしょー…こんな事なら思いっきり寝れば良かった。
てか、バスの中まで菓子を食うな、紫原。
「それでも一時間半はやりすぎなんじゃ…」
「馬鹿言え、氷室。去年は鈴佳のせいで一時間半も出発が遅れたんだぞ」
「そうですけど…」
「今年も同じことが起きてもいいように…これが俺らの最善の策だ」
「ふざけんな」
さっきまで笑っていた顔を一転させ、福井ちゃんは真顔で言う。
何が最善の策だ。
「鈴佳。寝てていいアルよ?」
「いーよ。怒りのせいで眠気吹っ飛んだし」
私の隣の席に座る劉は、多少心配しながら言ってくれるものの、眠気がどこか空の彼方へ飛んでいったのも事実。
「けどまぁ…まさかホントに鈴佳が時間通りに来るなんざ思わなかったぜ…ブフッ」
「いつまで笑ってんだよ」
私と劉の後ろの席に座る福井ちゃんが身を乗り出して、笑いながら言うので、私は持っていたペットボトルで福井ちゃんの顔面を殴った。