青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第9章 ナニコレ
…話したくは、ない。
でも、今吉さんは「話せ」と言っていた。
あの人の言うことを聞くのは少々…どころかかなり癪だ。
それでも…何となくだけど、氷室には話した方がいい気がする。
「さっきから…二人で何してるアル!!」
「わっ…りゅ、劉…」
「何だい?劉。驚かせないでくれよ」
話すかどうか悩んでいた時。
私たちの間に劉が割り込んできた。
「オイ、劉…片づけほっぽり出して何やってんだよ…」
「劉ちんまた嫉妬ー?ダサーい」
「む、紫原…劉が怒るぞ?!」
いつの間にか花火大会は終わっていたようで、片づけが始まっていた。
私は一つ溜め息を吐き、仕方なく腰を上げる。
「鈴佳?」
「片づけすんでしょ?早くやるよ」
正直、私は一本しかやってないけど。
早く帰りたいってのもあるので、手早く片づけをしてしまう。