青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第3章 キライだ
紫原が言ってることは事実。
言葉を失った私はそれを否定することすらできずに、ただ下を向いて唇を強く噛んだ。
「あららー?どーしたのー?」
言い返したいのに。
アンタたちのせいで、私は居場所を失った。
なのに、何も言い返せない。
「監督…やっぱり今日、帰ります」
「……」
気分がすぐれない。
こんな気分のまま。コイツを見ながら。
練習なんざ…やってられない。
雅子ちゃんもそれを察したのか、私が体育館を出て行こうとしても何も言わなかった。
体育館を出た私は、悔しくて…出てきそうになる涙を堪えた。
わかってる。
あの子たちには、何があっても絶対に敵わないんだって。
紫原はただ、事実を言ってるだけ。
だから。
だからこそ、マネージャーはもう辞めるつもりだったのに…。
「鈴佳!」
荷物を取りに行こう、と部室までトボトボと歩いていると、後ろの方から誰かが呼んだ。