青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第8章 嘗めてる
ただ。
頭の中には…「何で?」「どうして?」の言葉と、以前かつてのチームメイトに言われた言葉の数々が浮かんできた。
「紫原。その赤司の命令は絶対なのか?」
「だからそー言ってんじゃーん。赤ちんも出ないらしーし」
「……」
雅子ちゃんは少し考える仕草を見せる。
え…?何…?
雅子ちゃんまで…紫原の味方をするつもりなワケ…?
待ってよ…。
「分かった」
待ってよ…。
誰か…反論してよ…。
「今やうちのチームは紫原に頼りがちなところがある。向こうも赤司が出ないとなれば、これを機に他のレギュラー陣の実力を試すのも悪くない。それに…」
雅子ちゃんは私の方を一切見ずに続ける。
「本当に藍川が紫原の体の不調を見抜いているとなれば、これ以上試合には出せん」
ちょっと…待って…。
何で誰も反論しないんだよ。
何で皆納得してんの?
おかしいでしょ?
何で?何で?何で?