青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第8章 嘗めてる
事実、WCのほとんどの試合で私は「気分が乗らない」と言ってベンチに入らなかった。
理由は、紫原の陽泉への推薦が決まっていたからだ。
「でも、洛山戦には居たじゃん。流石に玲央たちとの試合で穴を空けるわけにはいかないし」
「そう言ってくれるのは嬉しいけど。あなた、アタシたちとの試合以外は全部欠場なんじゃなかったかしら?」
「ははっバレた?…って、そんなことよりもさぁ…」
三人に笑っては見せるものの、今。
藍川の存在を隠し通そうとしている、この洛山の三人にも腹が立ってくる。
「ねぇ、藍川はどこ?」
笑みを貼り付けたまま、私は三人に問いかけた。
すると、三人は一瞬にして顔を強張らせる。
その表情からして、アンタらが藍川を隠してることを肯定してるようなもんなんだよ。
「聞いてんの?藍川はどこだ、って聞いてんだけど」
もう一度問う。