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青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】

第8章 嘗めてる




私の表情からそれを察してか、今吉さんはまた笑う。


「そーいや。お宅にも来てんねやろ?『キセキの世代』」

「来たよ。超絶面倒な奴が」

「ははっ紫原も面倒なんか。うちの青峰もやで?鈴佳以上のサボり魔で敵わんわ」

「よく言うよ。青峰だけじゃないくせに」

「ええんか?桃井の名前出して。わしのさりげない優しさやってんけど」


けっ。

何がさりげない優しさだよ。気持ち悪い。

現に今だって、ニヤニヤしながら私を見てんじゃん。


「気持ち悪いとは失礼なやっちゃな」

「ちっ」


妖怪サトリというあだ名に見合うこの洞察力。

特に人の嫌がることをさせれば、右に出る者はいない。

流石は、あの捻くれ大魔王な真が頭が上がらないだけはある。

私は盛大に舌打ちをした。


「せやな…うちと鈴佳んとこが当たるとしたら、決勝やな」


その前に洛山がおんねんけど。と今吉さんは付け加える。


「何?どうせ私たちじゃ洛山には勝てないって言いたいワケ?」

「誰もそないなことゆーてへんやん」


いや、顔が言ってる。

洛山…と言うよりは、私じゃ藍川に勝てない。

勝てたとしても決勝でうちの桃井の前で負ける。

と言ったところか。


「何ちゅーかな…鈴佳はあの二人を意識しすぎや」

「……」

「藍川と桃井の才能は桁違いや。特に桃井の凄さは、うちに来てからよぉ実感したわ」


あの二人の話なんて聞きたくない。

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