青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第7章 確信した
元帝光の。バスマネ界の頂点に君臨していた藍川。
藍川と虹村は従兄妹であり、中学卒業後はその虹村を追って渡米したと聞いているが、これは信憑性の低いもの。
にも関わらず、真相は誰も…同じ中学出身の紫原や情報収集に長けた桃井ですら知らないという。
「藍川?…もしかしてシュウの従妹の藍川華純ちゃんのことかな?」
間違いない。
私たちは頷いた。
次に紡がれる言葉を、私と紫原は固唾を飲んで待った。
「確かに華純ちゃんのことは知ってるが…知り合いではないよ。直接会ったこともないしね」
写真では見たことあるけど。と氷室は付け加えた。
「え、何?会ったことねーの?」
「ええ。会うも何も…」
首を傾げながら言った氷室の言葉に、アゴリラと福井ちゃん、劉は目を見開いて驚く。
紫原は分かっていたのか、「ふーん」と言うだけだったが、その顔は僅かに歪む。
私は…仮定が確定となったことに、口角を上げた。
「華純ちゃんは日本に居るんですよ?」
もう確信した。
日本に居る藍川。
間違いなく、奴は…赤司と共に洛山に居る。