• テキストサイズ

吸血鬼なんて聞いてないっ!

第6章 距離感



える

机に伏せたまま目覚めた朝。

顔を上げると、窓の外では太陽がキラキラと輝いていた。

遅くまで読んでいた本を棚に戻す。

昨日京谷さんが戻った後、まだ寝るには早い時間だったため、
本を読み始めて読み終えた頃には
ベッドまで行くのが面倒になり結局そのまま寝てしまった。

硬い場所に、うつ伏せになって寝ていたから、少し痛い。

んっ、と体を伸ばすと、パキッと関節が鳴る音がした。

洗面台に向かって、身なりを整え 制服に着替える。

ここでの食事は、大体みんな広間に来て、
各自同じ物をを食べるらしい。


これはきっとコミニュケーションの一つなんだろう



7:15 朝食


広間に向かうと、揃っているメンバーのほとんどが三年生だ。

える「おはようございます」

及「おはよう。えるは、頭痛くないの?」

表情が苦しい皆さんは、昨日のゲーム参加者だ。

える「まぁ、はい。」

花「そういやお前、いつ部屋に戻ったんだ?起きたらいなかったし。」

起きたらいなかった、という事は
昨日は及川さんの部屋で雑魚寝だったのかもしれない。

返答に困って京谷さんをチラリと見ると、
こちらの話には耳を傾けてはいないらしい。

える「寝ぼけて出てっちゃったんだと思います。私も、昨日の事よく覚えてなくて…」

少しだけ、苦笑いする様に笑った。

花「そうか、そっちの方が良かった。」

なんの疑いもなく笑顔で応えてくれた。

そして、ご飯を置いてくれる。
あぁ、お母さんみたい。


/ 122ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp