第6章 想い合い
月島side
【山口を探す】
そのためにいま、僕の車の助手席には、めぐみが座っている。
初めて僕の車に乗せる理由が、他の男のためという、なんともモヤモヤした気持ちのなか、僕は車を山口が勤める会社へと走らせた。
山口の勤め先の場所は、以前一度だけ、まだ山口と暮らしていた頃、忘れ物の書類を届けに行ったことがあったから憶えていた。
「…………」
「…………」
運転しながら横目にめぐみを見ると、いつの間にか、両頬を押さえて俯いていた。
めぐみの耳は、ほんのり赤い。
「…なんか話してよ。……せっかくの初ドライブなんだからさ。」
しょうがないから話しかける。
イヤ、
めぐみがなんでなにも言わないのかは、なんとなく表情で解ったケド、、その理由を言わせたい自分がいた。
「…けっ!蛍は……//…なんか、その〜……か、かっ//」
「…僕が、ナニ?」
めぐみの言いたいことは、解ってる。
だって、キミの顔は、もう答えを言ってるんじゃないかってほどに真っ赤だったから。
だから、敢えて言わせたい。
「…………きょ、今日、寒いね。/」
「…………そうじゃないデショ…?/」
「!!!/////」
「……ハッキリ言ってよ。/」
真っ赤な顔で涙目になりながら、上目遣いで僕を見てくるめぐみ……/
座高が僕より低いから上目遣いに見えているだけだと、頭ではわかっていても、ワザとやってるんじゃないの?ってからかいたくなるくらい可愛くて、思わず彼女から視線を逸らす。
「…運転してる蛍……かっ、かっこいいなって//、、
………見惚れてた////」
「なっ!/////…」
見惚れてたとか、期待以上の言葉を言われて、一瞬頭の中が真っ白になった。