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【DB トランクス】〜魔法使いの初めての感情〜

第1章 出会い


第1章 出会い

「フウ!待ってってばぁー!」

「ガァー!」

私は前方を走る相棒へ必死に追いつこうとほうきに跨り森の中を飛んでいる。
私の名は輝夜。
一応、魔法使いだ。
私の先を飛ぶのは相棒のフウ。
フウは身体は獣、頭は鷹という出立のグリフォンという魔獣だ。
私の故郷の魔法使い達は皆様々な魔獣を手懐けパートナーにする。
私もやっとの思いで魔獣の卵を見付けフウを手懐け、今では互いの気持ちを分かり合える最高のパートナーだ。
しかし今はその故郷を離れ、地球に移り住んでいる。
とある理由からフウと共に逃げ出してきたのだ。
私は追っ手から身を隠すためにこの森にひっそりと住んでいるのだ。

この森を見つけた当初は動物達に警戒されたが、一応同じ獣であるフウのおかげですぐに打ち解ける事が出来た。
それからは食べ物を分け与えあったり、動物達のお気に入りの場所へ案内してもらったりとすっかり馴染んでいる。


「もう、フウは飛ぶの早いよ…。」

カゴいっぱいに見つけたきのこをほうきにぶら下げ、フウを追いかけた。
フウは後ろを振り返り様子を伺いながらもスピードを落とさない。

「全く…。」

そんな事は日常茶飯事なのでもう慣れたし、だいぶ離れなければ一人でも家に帰れる程度にこの森の地形は把握できている。

先に家に到着したフウは静かに私の 帰りを待つ。
私も庭に降り立ち、
「もう!いつも私にばかり荷物持たせるなんて。一応女の子なんだから労わりなさい!」
と一喝した。

フウはじっと私の顔を見る。
反省してるようなしゅんとした表情を浮かべていた。

「まあ、いいや。早く夕ご飯の準備しよっか。今日はこんなにきのこがあるしスープにでもしよう。」

私がそう言うとフウは嬉しそうに羽をぱたつかせ一声鳴いた。






夕食を終える頃には、外は薄暗くなり月明かりが一層目立つ時間になっていた。
夕食を済まし、私はハーブティーを口にしながらフウと今日の事について談笑していた。
その時だ。
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