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【刀剣乱舞】それは、確かに恋でした

第2章 折れた仲間達


「貴方一人さえ維持できれば、他の刀剣を全員維持することが可能です。それだけ、貴方を鍛刀する費用も必要なので、破壊されては困るのです」
「ってことは、さっきは危なかったってことかな」
「はい。鶴丸国永様のおかげで、首がつながりました」

相変わらず、こんのすけの表上は読めない。
でも、彼が表立って行動するんだから、状況はすこぶる悪いと言ってるようなものだ。

まぁ、あれだけの歴史修正主義者に対して、僕らはたったの5振りだ。
オンラインゲームのパーティーだって、野良で後1振り呼ばないと狩りに行けない、そんな少ない人数……。
って、これは別な話のネタか。

「えぇ、他の審神者に手伝ってもらえばいいじゃん?」
「もちろん、手伝っていただきます。ですが、貴方様に選ばれない刀剣の相手をしていただく場合のみです」
「じゃあ、僕は必ず一振り刀剣を選ばなくちゃいけないの?」
「はい、すぐ選んでください」

そりゃあ、もう答えは決まってる。
僕は、こんのすけのほうをじっと見つめるとキッパリ答えた。

「姫鶴一文字にする」
「――話を聞いていましたか? 今現在、緊迫した状況なんですよ?」

こんのすけの声色は変わらないものの、尻尾の毛が逆だってる。
怒ってる証拠だ……。

「こんのすけ、よく考えてみなよ。僕の風呂を見ても普通な顔して対応する刀剣ばっかなのに。他の女審神者の時には、顔真っ赤にしてたよ? 意味、わかるよね?」
「――申し訳ありません……」
「はい、よろしい。僕が服脱いだって、全員勃たないんだし、無理だよ」

鶴丸が、僕のことを「あんな子供っぽい奴」って言ってたし、全く間違ったことは言ってないぞ。
――なのに、なんだか思い出すと胸が苦しくなる。
あーあ、もうちょっと美人に生まれたらなぁ……。

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