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【刀剣乱舞】それは、確かに恋でした

第1章 崩れる、音がする


「姫!!」

体がボロボロになり、破壊寸前の鶴丸が必死に僕の方へ来ようと剣を振るう。
しかし、距離はどんどん遠くなる。

「鶴丸、優大様を守るんだ!!」

目の前で、優大様に向けて短刀が刃物を振り下ろした。
僕は、最後の力を振り絞り、その短刀に自分自身を投げつける。

すると、短い悲鳴の後にその短刀は消えたものの、まだ続々と歴史修正主義者はやってくるんだ……。

その瞬間だった。
鋭い痛みが僕の体全体を支配して、僕の体は徐々に力を失っていく。

「姫、姫!?」

――あぁ、僕は破壊されたんだ。

ぐったりとして倒れていく最中、どんどん倒されていく仲間たち。
助けたくても、体が思うように動かない。
僕は、ただ黙って仲間が傷つけられる状況を見守るしかなかった。

加州の腹に敵の刃が突き刺さり、安定が狂ったような雄叫びを上げる。
涙をボロボロと流しながら、加州の方へ走ろうとするものの、安定も後ろから敵に刺され、膝を地面につく。

その側では、五虎ちゃんの虎達が血まみれになって倒れていた。
五虎ちゃんは、まるで玩具のように本丸の壁に叩きつけられていた。
何処かで、一期さんの声がする……。

――視界が、だんだんぼやけてくる……。
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