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【禁恋・裏】My♥Brother!! ‐玉森裕太‐

第2章 My♥Brother!!


俺は高校受験も無事に終わり、百合も中学生となった。



『百合ー、そろそろ学校に行こ!』



『っ先に行ってていいよ!
今日、歩美ちゃんと一緒に行く約束してるから......』



『......そっか、わかったよ。先に行ってる!』



この辺りから、百合の態度はよそよそしくなっていった。



今まではずっと一緒に通っていたのに、



この日からはぱたりと俺と行くのを辞めて友達と通うようになっていた。



ずっと一緒に通ってた身としては凄く寂しかった。



帰ってくれば『お兄ちゃんお兄ちゃん』って言ってくれていたのに、



急にその友達に百合を取られたような気がしてしょうがなかった。



『ホントだらしないな(苦笑)
当たり前の、ことなのに......。』



家族より友達とつるむことが多くなるのは中学生となれば極普通のこと。



なのにそれが凄く寂しかった。



また幼い時に戻れたらなって何度も思うようにもなった。



もし戻れるなら、何も気にせずにただ楽しく過ごせるから......



『百合......彼氏でもできるようになったのかな......』



高校生になると何かと女子から告白されるようになった。



でも俺は百合が好きなわけで告白は全て断った。



その度に『他に好きな子がいるの?』って聞かれるけど、



俺はそれには答えず適当に流す。



だって実の妹が好きだってこと、言えるわけないから......。



百合自身は話さないけど、学校では結構モテてるみたで



百合に気がある男子も複数いるって噂が後を絶たなかった。



そういう話を聞くたび胸が苦しくなって、



余程百合のことが好きなんだって思った。



『俺、どうすりゃあいいんだろ......』



親にも友達にも言えない悩み事、俺は毎日葛藤を続けていた。



けどそんな葛藤の日々も、



あと少しで終止符を打つ出来事が起こるなんて思いもしなかった......。
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