第3章 奪ってやるよ*ゾロ*
しばらく眠りについていると周りが少し騒がしくなった。
どのくらい寝たかわからないがとりあえず起きようと思ったら
「ゾローー!!!」
ドスーン
「ぐぇっ!?」
目をゆっくり開くと誰かが飛びついてきた。
全身を強く強打し、ズキズキする。
原因の張本人はニコニコした顔で俺に抱き着いて、というか絡み付いている。
怒ってやろうかと思ったが、こいつの顔見てたらなんだかどうでもよくなってしまった。
愛しくて、抱きしめかえそうとするとこいつの後ろから異様な殺気が漂ってきた。
「貴様、から離れろ。」
そう、今俺にくっついているやつが。そして、俺の彼女。
「ミホーク!」
殺気をもんもんとかもしだしているのが鷹の目のミホーク。はやつと旅をしているのだ。
「やだ!やっと会えたんだもん!今までわがまま聞いてあげてたんだからわがまま言ったっていいでしょ?」
頬を膨らまし鷹の目を睨む。
「そういうこった。」
俺はを抱き上げ、不敵な笑みを浮かべた。
すると鷹の目は触れたら切れそうなほど鋭く睨んできた。そして背中に背負っている剣に手を伸ばし
「早く離れなければ、切る。」
剣先を俺の目の前に突き付けた。
この剣を出すとは余程だな。
「ちょ、ミホーク!やめ「上等だ。相手してやるよ。」!!ゾロまでっ」
を下ろし、腰の剣に手をかける。
「覚悟はいいか。」
「そっちこそ。」
両者とも足を踏み出そうとした瞬間
「ストーーップ!!」
の声が響き渡った。急だったので思わず転びそうになった。
「な、なんだよ。」
「なんだよ、じゃないでしょー!こんなとこで戦ったらどうなるかぐらいわかるでしょ!
ミホークも!来るたびゾロに突っ掛からないで!」
ナミやウソップやチョッパーがの後ろでうんうん、と頷いていた。
どっちの味方なんだよ。