第1章 ・・・・・・どういうこと?
悩んだ末トマトチーズパスタを選んだ。
後はスープにサラダも。
注文をして、待つ時間外を眺める。
見慣れない風景だなぁと思う。
私が住んでいた所とは雰囲気が違う。
これから私が住む街。
まだ少ししか歩いていないけれど
きっと私は好きになるだろう。
そう、本当に思った。
「お待たせしました」
店員さんの声にハッと意識を戻して
頭を下げる。
注文したパスタがやってきた。
いい匂いだ。空腹が刺激される。
「こちらは、本日のオマケです」
そう言われて、コトリと置かれたのは
小さい一口サイズのケーキだった。
「可愛いですねぇ、ふふっ」
お店側のサービスなんだろう。
こういうのは、嬉しい。
「ティラミスです」
店員さんは、ニコリと優しく笑って
一例した。
「ありがとうございます」
「いいえ、ごゆっり」
また、一例して店員さんは
去って行った。
物凄く人のいい接客だ。
気分が良くなりながら
私は手を合わせいただきます。と
挨拶をしてフォークとスプーンを持つ。
「うん、美味しい〜」
私が好きな味付けだなぁと
思いながら食べていく。
お店は賑わっているけれど
個室のようになっているから
さほど、声は気にならない。
居心地がいいお店だ。
気に入ったかも・・・
「ごちそうさまでした」
出されたお料理を全て平らげた。
紅茶を飲みながら
小さく息を漏らす。
「失礼いたします」
「・・・?」
先ほどの店員さんが来た。
首を傾げれば、店員さんは
ニコリと優しく微笑む。
顔立ちが整っているから
笑うとかなり様になっている。
何だか恥ずかしくなった。
「お料理はいかがでしたか?」
「あっ、美味しかったです」
「それは良かったです
また、よければぜひ
ご来店なさってください」
丁寧な接客だなぁと思った。
私は笑顔で頷く。
来て良かった。