第1章 ・・・・・・どういうこと?
「あ、ここです」
特に何も会話することなく家に到着。
灰崎くんは玄関まで
荷物を持ってくれた。
「あの、ありがとうございました」
「・・・・・・別に、じゃーな」
ぺこりと頭を下げれば
灰崎くんは素っ気なく返事をして
そのまま歩いて帰ってしまった。
私は深く息をはいて肩の力を抜く。
「疲れた・・・」
不意打ちで会うとかやめて欲しい。
だいたい、灰崎くんがいい人だとか
聞いてないんだけどな。
っというか、やっぱり
この世界に黒子のバスケのキャラが
実際に住んでいるんだ。
改めて実感してしまった。
私は小さくため息を漏らして
買い物袋を持ってリビングに向かう。
手を洗ってから冷蔵庫に食材
調味料を入れてしまう。
「ふぅ・・・よし」
冷蔵庫に物が入った。
チラリと時計を見る。
「12時か・・・お昼の時間だなぁ」
そう呟いて、考える。
どこか食べに行こうかな。
いいお店近くにあるといいけど・・・
新しい見知らぬ世界というのに
アクティブな自分に驚きながら
何を食べようかと、また考えながら
外に出る。
玄関の鍵をかけた。
ちなみに言えば家の鍵は
玄関の所に予備と一緒に置いてあった。
予備は部屋にしまった。
持ってる鍵は、鞄の中にしまう。
「何を食べるというより
お店を見つけなくちゃ」
少し歩いた所で、お店を見つけた。
中を覗いて見れば、雑貨が沢山
並んでいて・・・食べ物のお店ではない。
そのお店から離れてお店を探す。
「んー・・・あれ?」
ある一点の所に目が止まる。
パスタの絵がある看板。
間違いないパスタ屋さんだ。
「ここにしよう」
お店の感じもいいし、中も綺麗だし
何より、サンプルが美味しそう。
即決して、扉を引いた。
いらっしゃいませー!と
人の良さそうな人がやって来る。
禁煙席だとつたえて
店員さんに誘導されるまま
促された席に座る。
メニューを見て見たけれど
どれも美味しそう。