第1章 ・・・・・・どういうこと?
私はここの大学に通う事に
なっているようだ。
混乱しながらパンフレットを開く。
大学の紹介それから
入学式の予定他にも色々書いてある。
ここはスポーツに力を入れていて
特にバスケは注目されているみたいだ。
さらにページをめくる。
「・・・・え」
パンフレットが手から落ちた。
嘘、ありえない・・・だって・・・
信じられないと思い、震える手で
パンフレットを拾いもう一度見る。
そこには、嘘でも間違いでもなく
”彼ら”がそこに写っていた・・・
見た事ある”彼ら”はバスケが強くて
私はそれを見てカッコイイと
思っていたのだから。
けれどそれは漫画の中でなのだ。
「黒子のバスケ・・・」
パンフレットには私が漫画で
見ていた黒子のバスケの人物が
写真に載っていた。
手で口を覆う。
信じられない・・・漫画なのだ。
漫画のキャラのはず。
けど、写真に載る”彼ら”は
間違いなく漫画の世界ではなくて
現実にいる。
私の頭にトリップという単語が浮かんだ。
私はトリップして来たのだろうか・・・
これから私はここ静華学園に通う。
つまり”彼ら”と一緒という事だ。
もしかしたら、会う可能性もある。
「そんな事って・・・」
漫画だったから会ってみたいなと
思っていた。けれどこの状況に
なった今会いたいとは全く思わない。
私の存在は異質で私から見たら
黒子のバスケのキャラがいる
この世界も異質なのだ。
「っ・・・新入生挨拶」
その字が目に止まる。その文字の下。
間違いない、書いてある名前は・・・
「赤司征十郎・・・」
もしかしたらキセキのメンバーも
入学するんじゃないだろうか。
いや、絶対にそうだと思う。
多分・・・黒子のバスケのキャラ
全員この大学に通っている。
妙な確信があった。
「はぁ~〜・・・」
まさか、そんな事があるなんて。
テーブルに腕を置いて顔を埋めた。