第1章 ・・・・・・どういうこと?
「考えても仕方ないか・・・」
ここで、ウジウジしていても
何かが変わる訳じゃない。
とりあえず、この世界を
理解しないといけないな。
このパンフレットには
入学式は、3月30日となっている。
つまり、今はその前。
いつなんだろうか。
携帯のボタンを押す。
画面が明るくなって
日付が3月25日と表示されていた。
「入学式まで、後5日・・・」
そういえば、制服とか
鞄とかどうするのかな。
私は立ち上がって
さっき自分が現れた部屋に戻る。
きっとあそこは自分の部屋だ。
扉を開けて、部屋に入り
クローゼットらしき所を開ける。
「あった・・・」
そこには、制服と鞄。
大学に通うに必要な物が
一式入っていた。
もう、何でもありな気がする。
感覚が麻痺してきたのか
それほどビックリしなくなってる
自分がいる。
複雑だ・・・
けど、問題が一つ。
私は突然この世界にトリップしてきた
だから、何も持っていない。
そう何も。
どう暮らせばいいのだろう。
「あれ・・・?」
今度は机に何かが置いてある。
近づいて見てみた。
「通帳だ・・・」
まさか・・・恐る恐る開いた。
金額を見た瞬間、即答しそうになった。
何て金額なの・・・
0の数が凄い量だ。
「もう、何も考えまい・・・」
考えたら負けだ。
このお金がどこから来たのかとか
そういう事を考えてしまったら
私がここに来た理由とか
何で黒子のバスケのキャラがいる
世界に来たのかとか
色々考えなくちゃいけないから。
「ふぅ・・・とりあえず外に出よう」
町並みを見て、把握しておこう。