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【テニプリ】闇菊【R18】

第80章 【チカクテトオイヨル】




「小宮山、お風呂にお湯入れたからさ、ゆっくりはいんなよ……?」


部屋に入るとすぐにバスルームでバスタブにお湯を入れて、それから小宮山に声をかける。
辛そうに身体を抱えてベッドに横になっていた小宮山は、オレのその声にまたビクッと身体を跳ねさせた。


「……ゴメン、お風呂、入れたからさ……」

「……すみません、あの……もう、私、1人で平気ですから……鳴海さんのところに、戻って……ください……」


滲む涙には、いったいどれだけの意味が込められているのか……
まぁ、どんな理由だとしても、原因はすべてオレにあるんだけど……
そのくせ、ほんと勝手なもんで、小宮山から芽衣子ちゃんのところに戻れなんて言われると、信じらんないくらい、すげーショックで……


さすがにもう、オレのこと、嫌いになったって仕方がないよな……
すっかり乱れた外ハネの髪に触れながら、小宮山から視線をそらす。


「……今夜は小宮山と一緒にいる……嫌だって言われたって、1人になんか出来ないから……」


ベッドの上に二つ並んで置かれていたバスローブのひとつを手に取ると、オレはバスルームででも寝るからさ、そう言って小宮山に手渡す。
小宮山は少しためらってから、震える手でそれを受け取った。














「もしもし……あ、店長……、うん、オレ……あの後さ、結局、いつものホテルに来てて……そんで、ちょっと頼みがあんだけどさ……」


小宮山がシャワーを浴びている間に、カラオケ屋の店長に連絡して、ホテルのオーナーに口利きをしてもらう。
それからフロントに電話をして鍵を開けてもらって、ついでに小宮山の服や下着を購入した。


クリーニングも頼めば、朝までやってくれるけど、多分、それでも小宮山は嫌だろうから……
それにオレだって、あいつらが触ったやつなんか、もう着てもらいたくないから……

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