第79章 【ワナ】
「あ、効き目、出てきた?、そろそろ30分だもんね」
「効き目……?」
「そ、俺たちと仲良くしたくなる薬」
仲良くしたくなる……薬?
その言葉の意味を理解した途端、サーっと全身から血の気が引いて行く……
でもそれは気持ち的なことで、裏腹に身体の方は更に熱を帯びてしまい、どんどんと汗が流れ出してくる。
やだ……さっきの飲み物に……!?
あんなに警戒してたのに、結局、私、飲んじゃった……
何やってるの、そう自分の甘さに後悔したところで後の祭りで、とにかく今すぐ逃げなきゃ、そう思ってもやっぱりぐるっと囲まれていて、だったら美沙に電話!、なんて慌ててバッグに手を伸ばしたけれど、あっさり手首を掴まれてしまって……
ビクン、大きく身体が跳ねる。
やぁ……、抵抗する声が異様に甘いものになる。
ジュクリ、溢れ出した大量の愛液が下着を濡らし意味のないものにしていく……
「大丈夫だって、俺ら、優しいからさ、無理やりなんてしないから」
「そうそう、すぐに自分で脚開いて、オネガイ挿れて〜ってオネダリしたくなっちゃうよ?」
や……いや……、フルフルと必死に首を振る。
怖い……、恐怖は同じなのに、嫌悪感は英二くんの時の比じゃない……
掴まれた腕を必死に引くけれど、もう力なんて全然入らなくて、そもそも、最初から力でなんて敵うわけなくて……
そのうち、立ってすらいられなくなって、フラフラになる身体を後ろから抱え込まれるように支えられて……
「いや……さわら、ないで……!」
「いつまでそんな強がっていられるかなー?」
慌ててもがいても、もうどうしようもなくて……
抱えられながら、あっという間に胸のボタンを外され一気に外気に晒される。
もうそれだけで、胸の頂きはぷっくりと膨らんでいて……
やめて、お願いだから、本当にやめて……
ハラハラと流れ出す涙……
ペロリ、目の前の男たちが舌なめずりをするのが見えた。