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【テニプリ】闇菊【R18】

第3章 【スベテノハジマリ】




………………ぁん……


……何の音……?


ふと何かの物音が聞こえた気がして顔をあげる。
腕時計を確認すると、まだ5時と言ったところ。
あれからまだそんな時間は経っていない。


周りを見回してみたけれど、特に変わった様子はない。


気のせいかな……?
そう思ってまた視線を手元の本へと戻す。


…………ふぁ……


……気のせいじゃない……


鳴き声……?
猫……?


それはまるで猫の鳴き声に聞こえた。


猫ちゃん……見たい……!


いるのかな……?
どこ……?


ネコ丸のように捨てられた猫ちゃんかな……?


好奇心から立ち上がり、キョロキョロと周りを見回すと、向こうの茂みが小さく揺れるのが見えた。


あ、あそこかな……?


猫ちゃんを驚かせてしまわないように、そっと足音を忍ばせて揺れた茂みに近くと、身を乗りだしてその奥を確認する。


確認した私がそこで見たものは、


まさに今、


恋人達が愛を確かめあう情事の真っ最中だった___

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