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【テニプリ】闇菊【R18】

第67章 【ユウアイ】




わがままを言ったのはお母さんに美沙を紹介したかったから……
明日も会社なのに快く了解してくれたお母さんの気持ちと、ちゃんと紹介できたことが本当に嬉しかった。


「すみません、私、大食いみたいで……」

「いいのよ、遠慮せずにいっぱい食べてね」


夕飯の時、相変わらず美沙はたくさん食べていて、そんな美沙の食べっぷりにお母さんはすごく嬉しそうで、璃音はあまり食べないし、今日は作り甲斐があるわーってすごく喜んでいた。


「ね、美沙ちゃん、英二くんってどんな子?」

「お、お母さんっ!?」


それから、お母さんが美沙に英二くんのことを聞いていて、焦る私に、璃音が連れてこないからでしょ〜?って拗ねるから、だって恥ずかしいもんって頬を膨らませたら、美沙に大笑いされて……
英二は明るくていいやつですよって美沙がお母さんに言って、お母さんは安心したように笑った。









「ハッキング〜!?」


私の部屋、床に敷いたお客さん用の布団の上に胡座で座る美沙が驚きの声を上げる。
お風呂上り、タオルで拭いただけの洗い晒しの髪で、ドライヤーを使わないところがなんとも美沙らしい。


「いや、しかし頭いい学校はイジメもレベルが違うな……」


私の過去を打ち明けると、美沙は本当に驚いていて、はーっと首を横に振る。
いえ、落書きなどはたいして変わりませんよ?、そうサラッと私が言うと、そんななんでもないことのように言わないの!、そう言って美沙は怖い顔をした。


「あー、もう本当に腹がたつ!なんでそんなことするかな!?」


私がその場にいたら、そいつら全員説教してやったのに!、そう鼻息を荒くして怒ってくれる美沙は、きっと口先だけじゃなく本当にそうしてくれただろうなって胸が熱くなる。

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