第61章 【セイチョウ】
「ふぁ……あ、ん……」
小宮山の口から溢れ出す甘い吐息と、ツンと立ち上がる2つの胸の頂き、すぐに潤いを帯びる秘密の入り口……
全てが愛しくて、全てが大切で……
もちろん、身体だけじゃなくて、その柔らかい笑顔も、オレを安心させてくれる優しさも、全部、全部……
全部、大好きで大切だから、不安で面白くなくて……
でも、小宮山がオレのこと大好きなことなんて、最初からちゃんと分かってることなのに……
そうだよ、小宮山は最初から、ずっとオレだけを見てた。
教室で本に隠れてずっと……
でも本当はもっと前からオレのこと、見続けててくれた。
オレって本当、バカだよな……
いくら不二が小宮山を好きだって、小宮山が不二のことを好きになるはずないじゃんか……
イイトコロをゆっくりと刺激しながら、オレの腕の中で涙を流す小宮山に唇を寄せる。
キモチイ?、そう耳元で囁くと、小宮山は切ない顔で小さく頷く。
突然顔を出したイタズラ心、どんくらい?、ニヤリと笑うオレに、恨めしそうな顔をしながら、いっぱい、そう小宮山が小さく答える。
そんな可愛らしい答えにもまた興奮し、必死にしがみつく身体をギュッと包み込んで、一気にその刺激を激しいものへと変えていく。
「ァ……フゥ、ンン……アァァン!」
ビクビクッと小宮山のナカが痙攣するのを確認してオレもアツい欲望を吐き出した。
重なり合う鼓動、混ざり合う荒い息……
もの凄い、一体感、例えようのない、幸福感……
自分の弱さをぶつけて小宮山を抱いたって、後に残るのは後悔の涙とさらに大きくなった胸の痛みだけ……
こんな風に気持ちが満たされることなんてない……
「小宮山……オレ、小宮山だけだからさ、もう我慢なんかさせないからさ……?」
微睡んだ瞳で小宮山が嬉しそうに笑う。
私も英二くんだけですよ……?、優しく囁かれた声に、ん、知ってるよん、なんて言って笑顔をかえした。