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【テニプリ】闇菊【R18】

第10章 【ホウカゴ】




「つーかさ、小宮山、キスマークつけてんだぜ?」


そう小林が少し小声で首を指差す。
マジで?そう皆が声をそろえる。


あ、気づいてた?
小宮山、バレてるってわかったら卒倒しそうだな、面白いから黙っとこ、そう思ってニヤリと笑う。


「しかもさ、昼休み中に増えたりすんだぜ?」

「マジで?学校でヤってんのかよ?」

「だろうよ、オレ、後ろの席だからチラッと見えるんだけどさ」


つーか、相手、誰だよ、そう盛り上がるあいつ等に、心の中で、ほいほーい、と返事をする。


「意外だよなー、真面目でお堅い学級委員が、学校でヤってるって」

「やべーな、スゲー、そそるんだけど」


ふふーん、だよね、そのギャップがたまんないんだよね~。
その為にわざとクッキリ『しるし』付けてメガネ取り上げたんだしさ。
誰も興味ない小宮山のままじゃ、つまんないじゃん?


そう盛り上がるクラスメイト達を見下ろしながら、思惑通りに進んだこの状況をほくそ笑む。


「ヤってるとき、どんなんだと思う?」

「そりゃ、やっぱ、アレじゃね?上から目線?」


ブッブー、ハッズレ~。


「いやー、アレでいて案外、従順そうじゃね?」

「恥ずかしそうに上目遣いされたらたまんねー!」


ピンポーン、こっちが正解。
ま、オレの場合、弱み握ってるってのもあんだけどさ。


携帯をポンッと空中に放り投げ、くるんと一回転させてキャッチする。


ついでに言うと、素に戻るのか敬語じゃなくなるのも結構ツボ。


「やべー、頼んだら一発ヤらせてくんねーかな?」

「バーカ、お前、頼めんのかよ?」

「ムリムリムリムリ!」


んー、こいつら、今夜は小宮山をおかずにすんね?
せいぜい、あいつの乱れる姿でも妄想して頑張んなって。
オレはこれから本人でスッキリさせて貰うから♪


マジで頼みてー、そう笑いながら屋上を後にする彼らを見送ると、鼻歌を歌いながら小宮山にメールを打った。

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