第49章 【ハジマリノキオク】ヨウジキ①
「コエ、でけーよ、ガキが起きちまうだろ?」
「アアンッ、いいのよ、英二なんて、別に関係ないわっ!、アアッ、そこっ!、もっと!もっとすんごくシてぇ!!」
「はっ、本当に酷い母親だな!まぁ、俺には関係ねーからいいけどよ、ほら、お望み通り、たっぷり味あわせてやるぜ!!」
何をしているのか当時のオレにはわからなかった。
でも子ども心に起きていることは絶対バレてはいけない、そう感じて必死に寝たふりをし続けた。
「スゴい!!もっと!!、もっと、激しくっしてぇ!イクわっ、イクっ、イクの!!アアッ、おねがい、はやくイカせてぇ!!」
「オラ、さっさとイケよ!!」
どこに行くの?、まさかオレを置いていくの?、そんな不安からもう一度覗き見ると、アンァアンッ、イクゥーーーッ!!、そう母が叫び声を上げた。
その途端、母の脚の間から抜け出た男が、自身を数回しごきながら、母の顔めがけてその欲望を吐き出した。
その顔にかけられたドロッとした液体を、何度も指ですくっては美味しそうに口に運び、それから嬉しそうにその男の陰茎に舌を這わせる母のだらしない顔が、物凄く汚いもののように思えて目をそらした。
やっぱり見てはいけないものを見たんだ、そう慌てて布団の隙間を閉じた。
バクバクする心臓をおさえて必死に身体を縮こませた。
またすぐさま聞こえだした母の喘ぎ声に、慌てて耳をふさいで目を閉じると、次から次と涙があふれ出した。
「なんだよ、イったばかりなのにまだ欲しいのか?」
「ああん、欲しいの、欲しいのよっ、今度はナカに頂戴、おねがぁい、ドビュって、あなたのアツイの、いっぱい、私のナカに出してぇ!!」
「ほんと、とんだ淫乱女だな、英二もこんな母親で可哀想だよなぁ!」
「いいのよ、英二はあたしの息子だもの、年頃になれば同じに決まってるわ」
そんなことより、はやくいれてぇ・・・!、そんな母親の言葉にまたきつく耳をふさいだ。
結局、あの女の喘ぎ声は一晩中、止まることはなかった。