第45章 【カミドメ】
「あぁっ……はぁ……」
吐息を漏らしながら最奥まで沈め終わると、英二くんの身体にしがみついて、一呼吸おきながら体制を整える。
ゆっくりと腰を揺らして、2人の距離が一番近いところで英二くんを感じ始めると、あとはただひたすら、快楽を求めて本能に忠実になっていく。
英二くんが体制を変えて仰向けになってからはもう夢中で……でもそれは私だけじゃなくて……
ずっと頑なに「私に抱かれる」を貫いて何もしなかった英二くんだったけど、気づいたら下からドンドンと刺激を与えられていて、そうなるともう自分では快楽から何も出来なくなってしまって……
英二くんの上に覆い被さり、下から突き上げられる快楽に飲み込まれながら、何度もキスを繰り返す。
「ハァ、ン……ハァ……英二、くん……」
結局、我に返ったときにはもうお互いの位置は上下逆になっていて、弾け飛んだ快楽の波を漂う中、小さなうめき声を上げた英二くんが私の身体にその体重を預けていた。
ぼうっとする頭でその外ハネの髪をそっと撫でると、ハッとした顔で英二くんが、しまったーっと声を上げる。
「ダメじゃん、オレ、せーっかく小宮山にイかせて貰おうと思ってたのにぃ……」
ちぇーっ、そう頬を膨らませながら身体を起こすと、髪をかき乱して英二くんは事後の処理をする。
それから私の処理も済ませてくれて、もう一度私の身体に覆い被さった。
「でも、ま、いっか、小宮山、すげー頑張ってくれたしねん!」
そう私を見下ろしながらウインクをし、今日の小宮山、本当に良かったにゃー、そう満足そうに私の胸に頬を寄せる英二くんを見ていたら、なんか凄く嬉しくて……
やっぱり頑張って良かった……なんて思って英二くんの身体をそっと包み込んだ。